玄米ゼンライス

ところてんと寒天

ところてんと寒天の違い

ところてんと寒天

同じ種類の原料からできているのですが、製法が違うということだけなので、一般にはあまり知られていません。大きく分けると、まず、ところてんを作ってから寒天になります。

ところてんには海のミネラル分がたくさん含まれていますが、寒天にはまったく含まれていません。逆に、ところてんには磯の匂いが残るので苦手な人も多いですが、寒天はほとんどにおいがしませんので、万人に受け入れられ料理やお菓子にも使うことができます。

ところてんと寒天は天草をつかいますところてんと寒天

ところてんとは

天草を原料として煮溶かし、型に流し込み成型し作る食品です。ひとことでは簡単にすんでしまいますが、ところてんの専門店としてもう少し深く説明をしたいと思います。

原料の天草はほぼ、日本全国で取れますが、一般的には太平洋岸のほうが量も多く、品質も良いとされております。この天草を水と一緒に煮ると、ドロドロのところてんの素になる成分が出てきます。(煮続けても天草が溶けてなくなることはありません)

天草 赤草 晒し草

ドロドロのところてんの素を大きな型に流し込みます。昔ながらの製法では、常温でゆっくりと固めます。この固まったところてんの素を“ところてん突き”で細く突き出したものが、正真正銘、本物のところてんとなります。

ところてん液 ところてん冷却 ところてん

一方、天草以外の海藻(オゴなど)をブレンドしてもところてん(のようなもの)になることはできますが、昔ながらのところてんではなく人工的な食感(異常な硬さや、ゴムのような粘り)に仕上げているところもあります。

それでは寒天とは?

寒天とは、ところてんを凍らせて乾燥させたものをいいます。長野県や岐阜県は原料である天草のある海が無いのになぜ寒天の産地となっているかというと、冬に氷点下になって凍らせることができるからです。

潜水して天草を収穫

天草のとれる太平洋岸では、冬に氷点下になるのは短い真冬の時期だけになってしまうので、寒い時期が長く続く長野県や岐阜県で盛んになったのですね。

伊豆には寒天橋という橋があります(天城越の歌詞の中にもありますね)この橋を越えて、長野方面に天草を運んで寒天になるという意味で名前が付いたといういわれもあります。

棒寒天・粉寒天

寒天には大きく分けて棒寒天(糸寒天)、粉寒天があります。棒寒天や糸寒天は、昔ながらの製法で今でも作られているところが多いです。なので、国産の天草を使って作っているところも多いです。しかし、棒状や糸状になっているので使いにくいというマイナス面もあります。

棒寒天・粉寒天

逆に、粉寒天は水に溶いていろいろな形や食材に使えます。和菓子屋さんや洋菓子、料理にも幅広く利用されます。ただ、粉寒天に関しては国産の天草を100%使用したものはほとんどなく、外国産の天草とところてんには使用しないオゴのり などの海藻をブレンドして作ってます。

国産の粉寒天は貴重なため、かなりの高値になっておりますが、最近の中国産離れなどで需要は増えているようです。

特に最高級の伊豆産天草は粉寒天には基本的になっておりません。(一部伊豆半島の漁業組合が作っている伊豆産天草の粉寒天だけになります。)

伊豆河童が作っているのは
ところてん

伊豆天草だけを使う

寒天ではありません。

伊豆河童は天然の伊豆天草だけを使用してところてんを作っています。一切の粉寒天や天草以外の海藻などは使用しておりません。

地元伊豆には多くの海女さんたちがいますが、年々高齢化で海女さんたちの数も少なくなってきてしまってます。 伊豆河童が伊豆の天草にこだわっているのは地元の活性化もなんとかしたい。。

この思いも伊豆河童のところてんには、はいっています。

天草漁

伊豆河童がいう、ところてんとは

天草100%を使って、昔ながらの手作りで作るところてんのことを言います。

天草漁 船

天草から手作りで作ったところてんは、しっかりとした食感とともに、サクッとした歯切れもあり、ちょうどいい口当たりのところてんになります。(粉寒天からつくるものは”ところてん”とはいいません。)

なぜなら、製法から見てもところてんから寒天はつくれますが、寒天からところてんは作れません。(ところてんのようなものは作れます。)

ただ、粉寒天は人工的に加工できるので、驚くような硬さにしたり、ゴムのような粘りをもたせることが可能になるので、特徴のあるものをつくることができます。

伊豆河童は100%伊豆の天草を使用したところてんにこだわってます。安心安全で素性のわかる原料のところてん。これからもこの伊豆河童の姿勢はかわりません。